今年の長い梅雨が明け、強い日差しの下、近所の田んぼではオモダカが花盛り。

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我が家のオモダカも白い花を咲かせている。

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水鉢内径 13 cm

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オモダカは水田雑草だが、葉が矢尻に似ていることから武家の家紋に使われたり、その栽培種のクワイは塊茎から伸びた芽が「目出度い」として、おせち料理に使われたりしている。

 

これは先日泊めてもらった奈良の娘の家の隣りの水田わきに(おそらく)植えられているクワイ。

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一方、同じ仲間のへラオモダカは、特徴のないヘラ状の葉に、やけに長く伸びて分枝する花茎を伸ばし、その先にとても小さいオモダカに似た花を着ける。

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鉢内径 8.5 cm  花茎の長さ 90 cm

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 このヘラオモダカは、ずっと以前に近所の田んぼで見つけて採取したものだが、その後、その集団が消滅してしまい、この近辺では見かけなくなってしまった。普通のオモダカと違い、水田では駆除されやすいのかもしれない。花茎の様子が面白いのだが、園芸的には扱い難い水草だろう。

 

 ちなみに、ホームセンターで売っているナガバオモダカは北米原産の外来種。葉はヘラオモダカに似ているが、花が大きくて花茎が短く扱いやすい。これに比べれば日本の田んぼにいくらでも生えているオモダカの方が、矢尻状の葉の魅力で勝ると思うのだが、葉がやや暴れるのが欠点か。

 うっとうしい梅雨の中、明るい緑色の極細の葉をふわりと広げているのは、たぶんホソバヒカゲスゲ。

 

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鉢内径 10

 



 昨年の今頃、通勤途中の林縁で、妙に細長い黄緑色の葉を伸ばしている植物が目に留まり、掘り取って鉢に植えておいたもの。

 

葉幅0.51mm、葉の長さ3040cm。形としては常緑のリュウノヒゲに似ているが、葉の淡い緑色と風になびくふんわり感が美しい。

 

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 実は当初この植物はスゲの仲間だろうと思ったものの名前が分からなかったのでネットで調べたところ、春咲く花の花茎が短ければホソバヒカゲスゲらしいということが分かり、今年3月の開花を待ったところ、確かに数センチと短いことが確認できた。

 

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 そよ風にふわふわとたなびく姿は梅雨のさなかに涼しげ。ただ、我が家ではコナラ丸太の鉢台が有ったので良かったが、普通なら置き場所に困るかもしれない。

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いよいよ今週から梅雨入りだが、先週、庭のテリハノイバラが最初の花を咲かせた。

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鉢内径 23

 

 これはかなり前に大学の駐車場に生えていた株を掘り取って鉢に植えておいたもの。毎年この時期に花を咲かせる。

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 こちらは、小分けして小鉢で栽培しているもの。小さくて照りの強い葉とその割には大きめの花が可愛いらしい。

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鉢内径 9

 

当地、茨城の県名は、「茨(いばら)で城を築いた・ふさいだ」との故事に由来するとのこと。いばらはトゲのある低木全般を指すが、当地でトゲのある木といえばバラ。そのようなわけで、茨城県のシンボルマークはバラのつぼみをデザインしたものなのだそうだ。

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 この辺で普通に見られる野生のバラといえば、ノイバラとテリハノイバラ。それぞれ、立ち木性とつる性の園芸バラの育種に使われたそうだ。

 

ノイバラは2メートルぐらいの高さになり、たくさんの花を着けるが、テリハノイバラはつる性で背が高くならず、大きな花を着けるが花数は少ない。その昔、城をふさいだのはノイバラだろう。

 

ノイバラは邪魔な存在なので、市街地では除去されてしまってあまり見ることがないが、テリハノイバラは道路や空き地で地面を這っているのを見かける。これは近所の道路の石垣から垂れ下がって花を咲かせているテリハノイバラ。

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 これにならって我が家の大鉢の株は、来年は刈り込まずに伸ばして、懸崖仕立てで咲かせてみようと思う。

 ユリノキは街路樹としてよく植えられる北米原産のモクレン科の樹木。花の形から、ユリノキの他に、チューリップツリーとも呼ばれるが、葉の形にちなんで名付けられたハンテンボク(半纏木)がピンとくる。花は高木の上の方に着くのでなかなか目に留まらない。

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昨年の夏、近所のユリノキ並木の近くで、2本の小さなユリノキが寄り添って生えているのを見かけたので、2月に掘り取って鉢に植えておいたところ、根付いて葉を広げてきた。

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鉢内径 8

 

ユリノキは街中にたくさん植わっている割には種子からの芽生えを見ることはほとんど無い。それが2本一緒に生えているのはとても珍しい。

 

子供がまだ小さかった頃、近所の公園でユリノキが芽生えているのを見つけて鉢に植えておいたのが、毎年少しずつ成長して高さ40㎝にもなってしまい、どうしたものかと思っていたところ、後継が見つかったので、枯れるのを覚悟で、冬に幹を根元で切断して切り口を守るために癒合剤を塗っておいた。すると期待通り、切り株から多数、萌芽してきた。

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鉢内径 13

 

20年近い眠りから覚めた芽生えの葉は半纏型には程遠いが、今後どの様に成長していくのか楽しみだ。

 エンコウソウ(猿喉草)の花が咲いた。

 

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鉢内径 18

 

 エンコウソウは湿地に生えるリュウキンカの仲間。昨年の春に伊賀焼の窯元に行った時に購入。深めのトレイで腰水栽培している。

 リュウキンカと違うのは、茎が直立せず横に長く這ってその先に花を着けるところ。

 

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 名前の由来となった猿猴(えんこう)は、中国・四国地方に伝わる伝説上の河童の一種で、猿に似ていて手足が長く、特に手が伸縮自在なのだそうだ。

 

 今春、この花の様子を見て、そのネーミングの妙に納得。

 今年は気候がおかしいためか木々の紅葉がそろわず、いつも綺麗な街路樹のトウカエデの紅葉もパッとしない。それでも我が家のコガネシダは今年も綺麗に紅葉した。

 

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 このコガネシダは外国産のシダだが、京都旅行のお土産にもらったもの。

 

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鉢内径 10

 

 同じ仲間で、国産のカタヒバ(左側)も少し紅葉しているが、イワヒバ(右側)は葉を巻いて休眠に入っている。

 

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 シダで紅葉するものは珍しい。

 今朝は寒いと思ったら外気温12℃。懸崖づくりのエビヅルが玄関先で紅葉している。

 

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鉢内径 12

 

 エビヅルはノブドウの仲間。子供がまだ小さかった頃に官舎の庭に生えてきたのを鉢植えにしたものが今に続いている。茎が里芋の様に地ぎわに団子状になって、そこから細い茎が毎年何本か伸びだしてきては冬に枯れることを繰り返している。

 

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 ノブドウの仲間は複数あるが、葉先が丸いのと、巻きひげが2節続けて出て1節出ないことから、実が食べられるエビヅルだと思う。この木は小さい鉢に植えられているからか花も咲かず実もならない。実を食べて確かめてみたいのだが・・・。

 庭のグミの枝にセミの抜け殻を見つけた。我が家の庭では珍しいので、記念に花瓶に生けてインテリアに移動。

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 我が家は小高い丘を切り崩してできた新興住宅地に在る。筑波研究学園都市の誕生とともに生まれた近所の官舎に比べれば歴史は浅いが、子育ての場となった懐かしい官舎も、近年、取り壊しが進んでいる。

 

 官舎の敷地や隣接する公園では、夏になれば騒々しいセミの鳴き声に包まれ、毎晩、鈴なりのセミの羽化を見ることができる。しかし、15年前に引っ越してきた我が家の周辺では、まだ大きな木も少なく、夏になってもセミの声が聞こえない。

 

 セミが羽化していたグミの木の隣には、引っ越し当時に植えたニセアカシア(ハリエンジュ)の品種フリーシアが植えてある。ハリエンジュは極めて強勢な樹種で、放っておくと木から離れた場所のあちこちから萌芽してきて問題になる外来植物。このフリーシアも、芝生の中で萌芽してくる芽生え(接ぎ木台木の野生種からの萌芽)を抜き、剪定をこまめにしないと大変なことになる。しかし、野生種と異なる淡い緑の葉は捨てがたい。

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左下:グミ   右:フリーシア


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 我が家のグミの木で羽化したこのセミは、おそらく隣のこのニセアカシアの根から7年間に渡って樹液を吸いながら育ってきた、愛すべきパイオニアなのである。

 デッキに置いてあるプランターから、昨年育てていた赤花夕顔(あかばなゆうがお)のこぼれ落ち種子が発芽してきて、夕方に赤紫の花を咲かせている。

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 赤花夕顔は別名、ハリアサガオとも呼ばれる熱帯原産のヒルガオ科植物。干瓢(かんぴょう)の原料となるウリ科植物の夕顔とは全くの別物。

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 最大の特徴は茎(つる)にびっしり生えるトゲ。トゲの役割といえばまず第一に草食動物に対する防御だが、このトゲは触っても痛いような鋭さは無い。となればこのトゲは他の植物を這い登って行く時の鈎手として使っているのだろう。熱帯植物、恐るべし。

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 日本自生のヒルガオは、いくら抜いても地中に残った地下茎から芽吹いてくるやっかいな多年生雑草だが、園芸用に移入されたセイヨウヒルガオも駆除の困難な外来種として問題になっているらしい。

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 赤花夕顔は日本では越冬できないので種子繁殖以外は心配ないようだが、こんな物に庭じゅうの植物が巻き付かれたらさぞ気分悪い事だろう。

 これはカンアオイの一種、コシノカンアオイ。うっとおしい梅雨が続く中、さわやかな緑を提供してくれている。

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鉢の内径 11cm


 カンアオイはギフチョウの食草として知られるが、江戸時代から葉柄が緑色で(普通は濃い紫)、葉の斑入りが美しい品種群が細辛(さいしん)と呼ばれ、古典園芸植物として栽培されてきた。秋には茶色がかった濃紫色の地味な花を咲かせる。


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 コシノカンアオイは新潟県など東北地方の日本海側に自生し、野生種でも葉の斑入りが美しく丈夫なのでよく栽培されている。


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こちらは中国産の青城(せいじょう)カンアオイ。葉の形と斑の入り方が異なる。この写真ではよく分からないが、鉢底の穴から葉が伸びてくるところが何ともたくましい。

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